失踪した動物と飼育員。彼女たちはなぜ消えたのか?
国定自然公園の湖岸で、釣りをしていた男性が襲われ大怪我を負った。同公園内の動物園では、1カ月ほどまえスタッフ一人が殺害され、研究用の動物とその飼育係が行方不明になっていた。 二つの事件以前から、湖岸で正体不明の大型動物が目撃されており、不鮮明ながら映像も存在した。兵器使用を目的とした動物のウォーカロンか? 情報局の依頼を受け、グアトらは動物園へ赴く。
内容紹介引用元: 講談社タイガ公式ホームページ
引用元URL:http://taiga.kodansha.co.jp/author/h-mori.html
ようこそ、シュガーです。
楽しみにしていたWWシリーズの第5巻。面白かったです。
内容紹介にもある通り、動物のウォーカロンが出てきたのではないか?ということから、情報局からグアトへ声がかかり、調査をしていくことになります。
その中で、リアルとヴァーチャルの両側面から危険な目にあったり、謎を解いていったりするというお話。
ちょっとネタバレになってしまうかもしれませんが、ミサイルに恐竜にヒョウにシャチにライオンに……と盛りだくさんでした。
今までのお話では、私はウォーカロンの見た目は人間を想像していました。
人間も動物の一種であるため、普通の流れでは、その他の動物のウォーカロンが存在しても違和感はありませんが、何故か今まで考えもしませんでした。
これまでのお話では「人間」と「ウォーカロン」の見分け方、違いなどがテーマになっていたからでしょうか?
そういった部分も作者の森さんにコントロールされていると思うと、ちょっと怖いですが、面白くもあります。
シリーズが進むにつれて、どんどんリアルとヴァーチャルの境目があいまいになっていくのが興味深いです。
作品内は、人間として生まれてきた存在が、生活の場をヴァーチャルに移すということも始まっている世界です。
私たちが生きている現在の世の中も、時間が進んで技術が発展すると同じようになるのでしょうか?
その時が来たら、私はリアルとヴァーチャルどちらで生活をするんでしょうかね?
今は想像もできません。
Wシリーズを読んでいた時もそうですが、このWWシリーズを読んでいると、「生きること」について考えさせられます。
単純に生命を存続させることが「生きる」ということになるのか?
何もせずにただ生き続けることに意味はあるのか?
人それぞれ価値観があるので、何が正解かは分かりませんし、答えはないのでしょうけど。
とにかく私は私のやりたいことを選んで過ごしていければいいなと思います。
そうそう、この「君たちは絶滅危惧種なのか?」では、Wシリーズの頃に登場していた懐かしい情報局員と思われるキャラクタが久しぶりに登場してくれたり、最近あまり出てこなかったように思えるトランスファが出てきてくれたりで、前から作品を追いかけているファンへのサービスもあって嬉しい限りでした。
森さんの作品は、別々のシリーズが関連してくる部分がある作りになっているので、他のシリーズも読みたいなぁ。
私が森さんの作品を好きになったきっかけはS&Mシリーズの「すべてがFになる THE PERFECT INSIDER」なので、皆さんにも手に取ってもらいたい。
工学研究をしている犀川先生と、超絶お嬢様の西之園さんがコンビを組んで事件を解決するミステリーシリーズ。
もしよろしければ。面白いのは間違いないです。
さて、このWWシリーズは「彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?」から始まるWシリーズが前提になっています。
なので、興味がある方は、まずはWシリーズから読みましょう。
そのあとにWWシリーズの1巻へ移る感じで。
興味を持ってくれた方へWシリーズ1巻の「彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?」と、WWシリーズ1巻の「それでもデミアンは一人なのか? Still Does Demian Have Only One Brain?」を紹介しておきます。
いや~面白かった。素敵な作品をありがとうございます!
またねっ、バイバイ!