シュガーのファンタイム

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小説 三田誠 「ロード・エルメロイII世の事件簿 10『case.冠位決議(下)』」 角川文庫 感想

幾多の神秘に彩られた物語、その結末を今ここに。
「では、冠位決議(グランド・ロール)を始めよう」
衝撃の真実と向き合う覚悟を決めて、エルメロイII世は仲間たちととも霊墓アルビオンへと乗り込む。ロンドン地下に広がる大迷宮は、神秘を操る魔術師ですら想像を絶する、もうひとつの世界であった。
同時に、ライネスもまた、II世の代わりに冠位決議へ出席することとなる。
複雑に絡み合う、迷宮探索と陰謀劇。
そして、迷宮の最奥にて儀式を進めるハートレスの謎とは。
幾多の神秘に彩られた『ロード・エルメロイII世の事件簿』、その結末を今ここに。

内容紹介引用元:角川文庫ホームページ

引用元URL:https://www.kadokawa.co.jp/product/322006000128/

 

ようこそ、シュガーです。

小説ロード・エルメロイII世の事件簿シリーズの最終巻「case.冠位決議(下)」を読んだので感想を書いていきます。

2020年の12月に発売されていたとは知りませんでした。

つい最近本屋で「そういえばロードエルメロイの続刊読んでないな~」と思い出して見てみたら発売されているじゃないですか!(角川文庫版)

速攻で購入し、没頭するように読みました。

めちゃめちゃ面白かったです!

今までのお話「剥離城アドラ」「双貌塔イゼルマ」「魔眼蒐集列車」「アトラスの契約」に登場してきた重要人物たちが、この「冠位決議」に集結してきます。

これまでのお話は、ココに繋がってくるように作られていたのかと改めて実感しました。

この最終巻では、霊墓アルビオンを舞台に、ライネスは冠位決議でロード達と相対し、ロードエルメロイII世はハートレスに対峙して、それぞれの戦いをしていく怒涛の展開を見せてくれて目が離せませんでした。

ライネスの戦いとロードエルメロイII世の戦いが並行して進むので、読んでいるとスピード感やリアルタイム感を覚えて面白い。

どんどん続きが読みたくなる作りになっていて素晴らしい!

 

いろいろ言いたいことはありますが、この最終巻の見どころ? 読みどころ? は、やはり終盤のロードエルメロイII世がイスカンダルと再会するシーンでしょう!

 ハートレスの目論見によって登場した神霊イスカンダルと、それに対するロードエルメロイII世。

Fate/Zeroで描かれた第4次聖杯戦争ではサーヴァント「ライダー」とマスター「ウェイバーベルベット」として共に戦い、別れたこの2人が再会する場面は、読みながらふるえましたよ。

私はFateシリーズではZeroが1番好きなので、いろいろ思い出して胸にこみあげるものがありました。

このシーンでは、「ロードエルメロイII世」ではなく「ウェイバー」としての言葉や感情があふれ出していて、もう読んでいるこちらもたまらない気持ちになります!

読んでいるときの気持ちを言語化するのが難しい……なんなんだ。

なんならウェイバーがイスカンダルに向けて「ライダー」と呼びかけるところから既に泣きそうでしたよ。

第4次聖杯戦争で別れてから、再会することを夢見て、目標にして、謀略ひしめく時計塔の中で必死に生きてきたロードエルメロイII世が口にする「ライダー」の一言の破壊力たるや!

こんなの、Fateシリーズ見てきて感動しない人間どこにもいないでしょ?

ただ、この再会はウェイバーの望んだ形ではありませんでした。

ロードエルメロイII世としては「ハートレスを止める」という使命があるわけです。

その使命を全うするには、せっかく再会できたのに、それを手放さなければならないという。

方法は伏せますが。

ロードエルメロイII世は一体どんな気持ちでその方法をとったのか。

想像するだけで胸が張り裂けそうでしたよ。

もう1度「王」に、「イスカンダル」に会うために人生のすべてをかけてきて、望まぬ形とはいえ再会できて、ロードエルメロイII世の中にも喜びや達成感はあったと思うんです。

無いわけがないんですよ。

焦がれていたんですよ! 我々はそれを今までのシリーズで読んできている!

内弟子のグレイもそれを感じ取って行動していましたよね。

ウェイバーとライダーの再会に水が刺されないようにハートレスをくい止める働きを果たしていました。

「そのために、ここまでついてきた」といったような強い意志が感じられる記載もあったかと思います。

グレイにここまで思わせる強い気持ちをもってロードエルメロイII世は待ちこがれた再会の場面に立っていたんです。

でもそれを自分の手で、自分の意志で手放さなければならない状況になっている……。

一体どれほどの精神力でこれをやってのけるんだ……と。

読んでいるこちらも精神を消耗してしまうのに、当事者はどれだけなんだ想像もできない。

ただ、 ロードエルメロイII世は、こういう手段をとらなければいけなくなることを予測して、覚悟を決めて、準備をして、そしてこの場に臨んでいました。

格好良すぎました。ウェイバーの成長具合にも泣ける。

つかの間の再会から別れるまでの間に「命が燃え尽きるまで、ボクはあなたに近づいていく」という言葉をイスカンダルに向けて言う場面とか、全米が泣きました。

間違えました、全私が泣きました。

もう、切ないのに優しくて、穏やかなのに熱いものが確かにあって、言葉にできない!

どう考えてもシリーズ最高傑作!!

こんなに素敵な物語をありがとうございます!!

久々に感情をグラグラ動かされる読書時間でした。

こういう素敵な感情の揺さぶられ方は大好きです!

 

これ以上ないという幕引きとなったロード・エルメロイII世の事件簿シリーズ。

シリーズの最初のほうは、言葉が難しくて読むのに時間がかかって大変でしたけど、それが積もり積もって、この最終巻の感動をくれたと思うと、読み続けてきたのは絶対に間違いではなかった!

過去の自分にも感謝だわ。サンキュー過去の私。

あとがきを読むに、どうやらタイプムーンブックスから「ロード・エルメロイII世の冒険」という新しいシリーズも出ているようですね。

 これも文庫になったら購入して読もうと思います。

 

それでは今回はこのへんで。

バイバイッ! またねっ!