ようこそ、シュガーです。
著者:森博嗣 さん
リアルの私はどこにいる? Where Am I on the Real Side?
を読み終わりました!
WWシリーズ第6弾!
では内容紹介や感想、レビューを書いていきます。
いつも通り私の個人的な評価です。
森博嗣 リアルの私はどこにいる?
リアルの私はどこにいる? 内容紹介 あらすじ ストーリー
ヴァーチャル国家・センタメリカが独立した。南米の国や北米の一部も加え一国とする構想で、リアル世界とは全く別の新国家になるという。リアルにおける格差の解消を期待し、移住希望者が殺到。国家間の勢力図も大きく塗り替えられることが予想された。
そんなニュースが報じられるなか、リアル世界で肉体が行方不明になりヴァーチャルから戻れない女性が、グアトに捜索を依頼する。
内容紹介文は講談社ホームページより引用
URL:https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000361485
リアルの私はどこにいる? 感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと90点!!
人間、人間そっくりな生命ウォーカロン、人工知能、ネットの世界に生きる電子生命体のトランスファなどが存在している世界を描いたWWシリーズ第6巻。
内容紹介にもある通り、リアルワールドで自分の肉体が行方不明になってしまい、ヴァーチャルワールドから戻れなくなった女性が、グアトとロジのもとに相談を持ち掛けて来るところからお話が始まります。
グアトとロジは、この相談を調べていく中で、人工知能やトランスファの新たな動きを知っていく……という感じです。
リアルとヴァーチャルの境目がますます曖昧になってきたなぁという印象を受けました。
この世界の人間は、生活の基盤をリアルからヴァーチャルへ移している人も少なくないのです。
主人公のグアトはリアルも大切にしていますが、移動や肉体の維持のためなどあらゆる面でヴァーチャルよりエネルギーが必要になるという主張をいつもしています。
そんな感じで、リアルとヴァーチャルの境界があいまいになって、価値というか重要さ? みたいなものもどちらが上でどちらが下かも分からなくなってきました。
リアルワールドで生まれた人間がヴァーチャルに生きるようになって、ヴァーチャルで生まれた人工知能やトランスファはヴァーチャルで生きていて、ヴァーチャルワールドでは人間と人工知能との差も段々と無くなってきました。
そんな未来が実際に来そうだと思えるので、このWWシリーズを読むのは楽しいんですよね~。
ただ、本来リアルとヴァーチャルで住み分けていた存在の彼ら彼女らが、その存在の境界があいまいになってきたことで、驚くようなことが起きていて、読み進めながら衝撃を受けました。
いざ提示されてみれば「そういうこともあるよね」と思いますが、言われるまでは分からないのが不思議で面白いところ。
核心のネタバレをしたくないのでボヤかした書き方にしていますが、とにかく面白い展開でした。
そして、その先では更に興味深い展開になっているのに、そこが少しだけしか描かれていないので、ものすごく気になってしまいます。
もう少し詳しく書いてほしいと思わずにはいられませんでした。
続刊で描かれるんですかね?
あとは、リアルとヴァーチャルの境界、人間と人工知能の境界と言ったことから発展して、個人と個人の境界であったり、共通思考といった考え方が出てきていたりして、こちらも関心を持ちながら読みました。
エヴァンゲリオンの世界でも、すべての種族を1つの生命体にするとか、個を持った生命体とかがテーマとして出てきていたので、それを思い出したりもしましたね~。
それから、毎回楽しみにしているグアトとロジの関係性や愉快な会話劇が今回も楽しめて嬉しかったです。
普段は強くて冷静なロジが、グアトの危機となると取り乱したり気分が沈んだりして、この表現が適切かは微妙なのですが、かわいらしい感じ。
たまにで良いので、これからもこういったロジの面を見ていきたいなぁと思います。
ロジに声をかけた方がいいとトランスファにアドバイスされるグアトの人間的な特性も面白かったです。
このシリーズは無限に読みたいので、長く続いてほしいです。
面白かった!
私も早く電子の生命体になりたい。
こんな人にオススメ!
・人工知能と人間の関係に興味がある人
・森博嗣さんの作品が好きな人
あくまでも主観なので、最後は各々で判断をお願いしますね~。
森博嗣さん 作品感想記事リンク
当ブログで書いている森博嗣さんの作品感想記事リンクです。
一緒に見てもらえたら嬉しいです。
君たちは絶滅危惧種なのか?(WWシリーズ)
女王の百年密室(百年シリーズ)
工学部・水柿助教授の逡巡(M&Sシリーズ)
まとめ
講談社タイガから発売されている森博嗣さんの「リアルの私はどこにいる? Where Am I on the Real Side?」を読んだ感想、レビュー記事でした。
ここ最近、メタバースという言葉をよく聞くようになったのは私だけではないと思います。
なので、本作のような未来が本当に来るかもしれないわけで、そんな世界を見せてくれるのは嬉しいし感心してしまいます。
森博嗣さん、本当に未来から来た人説?
そんなわけないか笑
WWシリーズは、「彼女は1人で歩くのか?」からはじまるWシリーズを読んでいることが前提のお話になっているので、興味のある方はそちらから読むことを強くおすすめします。
この記事を読んでいただいてありがとうございました!
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それじゃあ今日はこの辺で。
バイバイッ!