ようこそ、シュガーです。
幻冬舎文庫から発売されている小説
著者:恩田陸 さん
祝祭と予感
を読みました。
第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞ダブル受賞作「蜜蜂と遠雷」のスピンオフ短編集。
では内容紹介や感想、レビューを書いていきます。
いつも通り私の個人的な評価です。
恩田陸 祝祭と予感
祝祭と予感 内容紹介 あらすじ ストーリー
また彼らに、
会える。待望の『蜜蜂と遠雷』スピンオフ短編小説集!
【内容】
大好きな仲間たちの、知らなかった秘密。
入賞者ツアーのはざまで亜夜とマサルとなぜか塵が二人のピアノ恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」。
芳ヶ江国際ピアノコンクールの審査員ナサニエルと三枝子の若き日の衝撃的な出会いとその後を描いた「獅子と芍薬」。
作曲家・菱沼忠明が課題曲「春と修羅」を作るきっかけとなった忘れ得ぬ一人の教え子の追憶「袈裟と鞦韆」。
ジュリアード音楽院に留学したマサルの意外な一面「竪琴と葦笛」。
楽器選びに悩むヴィオラ奏者・奏に天啓を伝える「鈴蘭と階段」。
ピアノの巨匠ホフマンが幼い塵と初めて出会った永遠のような瞬間「伝説と予感」。
全6編。
内容紹介文は幻冬舎文庫ホームページより引用
URL:https://www.gentosha.co.jp/book/b12660.html
祝祭と予感 感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと80点!
ピアノコンクール×青春小説「蜜蜂と遠雷」に登場したピアニストやその関係者、審査員などの短編が読める作品になっていました。
面白かったですけど短い!
もっとたくさん短編を読みたかったです!
全6本の短編、どれも面白かったです。
その中でも2つが特に私の心に残りました。
1つめは、マサルの先生であるナサニエルとマサルの過去のエピソード「竪琴と葦笛」です。
マサルがナサニエルに師事する前のことだったり、マサルがナサニエルとジャズバーに行ったりする様子が描かれていて新鮮でした。
蜜蜂と遠雷でのマサルの演奏は、様々な色を思い浮かべるようなものになっていました。
それは彼の血筋から来ていると思っていましたが、それだけではなくて、彼が触れてきた様々な音楽だったり楽器だったり人間だったりから来ているんだということが伝わってくるエピソードで良かったです。
ピアニストはクラシックというイメージが強いと思いますが、ジャズだってロックバンドだってピアノの要素を取り入れた音楽性はありますもんね。
あと、詳細は語りませんが、マサルの頭の良さ、というか周りの人間を自分の思うとおりに動かす周到さも見られるお話になっていて、そこも良かったです。
本編ではマサル=完璧なコンテスタント、というイメージが強かったですが、彼も色々なことを経験したここまで来たんだなぁと少し親近感を持てたのも、個のスピンオフを読んでよかったと思うところです。
2つめは、コンクールの課題曲「春と修羅」を作曲した菱沼忠明と、彼の教え子とのエピソード「袈裟と鞦韆」です。
菱沼が「春と修羅」を作曲しようとなった原動力が何なのか分かるエピソードです。
音楽学校に通っていた菱沼の教え子が、卒業のタイミングで実家に戻ることになり、年賀状のやり取りだけで繋がった状態になります。
教え子は、仕事をやりつつピアノでの作曲をして、年賀状でそれを菱沼に報告してくる、と。
ある日、この2人の関係性が動く出来事が起きます。
何なのかはネタバレになるので書きませんが、これが菱沼を動かしていました。
胸に突き刺さるような展開に驚きを隠せませんでしたが、お話としては非常に面白くて一気読みでした。
やはりピアノの世界は厳しいということを突き付けられるお話でもありました。
みんなが好きなことで楽しく幸せに生きていければいいのになぁと、叶うはずのない願いを持ってしまいます。
他のエピソードでは、物語の中で再び塵や亜夜に会えて、彼ら彼女らの生きている世界の空気を少し共有出来たりもします。
蜜蜂と遠雷を読んで、登場人物に愛着を持った方は是非とも読んでみてください。
おすすめできます。
こんな人にオススメ
私の主観で、以下のような人は本作が好きなんじゃないかなぁ~というのを書いてみます。
・蜜蜂と遠雷 を読んだ人
・ピアノの森 が好きな人
・四月は君の嘘 が好きな人
・音楽をテーマにした作品が好きな人
青のオーケストラ、響け!ユーフォニアム、BLUE GIANT、ドラフィル、SHIORI EXPERIENCEなど、音楽を通して人間ドラマが動いていく作品が好きな方は楽しめると思います。
蜜蜂と遠雷 感想記事リンク
本編となる蜜蜂と遠雷 上下巻の感想記事です。
一緒に見てもらえたら嬉しいです。
蜜蜂と遠雷 上 感想 レビュー
蜜蜂と遠雷 下 感想 レビュー
まとめ
恩田陸さんの「祝祭と予感」を読んだ感想、レビューを書いてきました。
私は「蜜蜂と遠雷」のコンテスタント全員が好きなので、もっともっとたくさんエピソードを読みたいです!
特に明石のお話を読みたい!
恩田さん、また書いてくれませんか!?
なお、本作の後ろの方には恩田さんが音楽関係で書いたエッセイが収録されています。
コチラは時間のある時にゆっくり読もうと思います。
この記事を読んでいただいてありがとうございました!
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いつも読んでくれている人はありがとうございます。
それじゃあ今日はこの辺で。
バイバイッ!
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