ようこそ、シュガーです。
著者:八目迷 さん / イラスト:くっか さん
ミモザの告白2
を読みました。
「このライトノベルがすごい!2022」で、文庫部門第4位、新作部門第2位に選出されたシリーズの第2巻。
面白かったです。
さっそく感想、レビューを書いて行きます。
いつも通り私の主観に基づいた評価です。
多少のネタバレが含まれると思うので、ご注意ください。
八目迷 くっか ミモザの告白2
ミモザの告白2 内容紹介 ストーリー あらすじ
変わりゆく三角関係。いま舞台の幕が上がる
衝撃的な一学期が終わり、咲馬たちは夏休みに突入する。
いつもと少し違う、だけど何気ない日常の最中に、ふと頭をよぎる『あの出来事』。ちゃんと向き合わなければならない、そう思う咲馬だが、今は目を逸らすことしかできなかった。そんな夏休みのある日。咲馬は、汐と夏希の三人で水族館へ行くことになる。三人は暗黙の了解のように『あの出来事』には触れず、楽しい時間を過ごす。だがなんでもないように振る舞っていても、過去はなかったことにはならない。
「二人は、付き合ってるんだよね?」
夏休みが終われば、その先には文化祭が待ち受ける。三人はそれぞれの想いを胸に、文化祭の準備を始める。実行委員の仕事、そしてロミオとジュリエット。行き違い続けた感情が交わるとき、舞台の幕が上がる。
『夏へのトンネル、さよならの出口』のコンビ「八目迷 × くっか」が贈る、待望の青春小説第2弾。今日的な問題に切り込んだテーマ性と衝撃的な結末から、続刊を希望する声が相次いだ話題作。
内容紹介文は小学館HPより引用
URL:https://www.shogakukan.co.jp/books/09453047
ミモザの告白2 感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと80点。
ジェンダーをテーマにした作品の2巻。
汐が「女の子として生きていく」と宣言してから、嫌がらせに合ったり、腫物扱いされたりしましたが、受け入れてくれる人もいました。
それが星原夏希(ほしはらなつき)です。
1巻ではネタバレが酷いことになるので紹介しませんでしたが、2巻の記事なので1巻のことを書いちゃいます。
主人公の咲馬は、夏希という元気っこに恋をしています。
そして夏希は男性として生活していた汐のことが好きでした。
さらに、汐は咲馬のことが好きです。
こういった入り組んだ関係性の3人が、一緒に行動していく中で、トラブルがおきたり、勘違いがあったり、傷ついたり、すれ違ったりします。
今回も重い展開で読むのに体力が必要でした。
咲馬が汐のためになると思ってとった行動が上手く働かなくてギクシャクしたり、それをうけて咲馬が自分の中で悪い方にぐるぐる考えてしまったりして、読むのがしんどかったです。
読みながら、咲馬と一緒になって汐の気持ちを考えたり、どんな行動が適切なのかを思い描いたりしていました。
おそらく2巻のメインイベントであろう文化祭。
咲馬と汐は、ロミオとジュリエットを演ることになります。
汐や夏希との関係がぎくしゃくしてしまって、本番直前にメンタルが落ちてしまった状態で舞台に立って演技をする咲馬のシーンは、読んでいるだけの私まで目や頭がくらくらしてしまうような感覚になりましたよ。
かなりきつかったです。
何とか演じ切った後の汐の言葉も刺さりました。
役を演じている時は気持ちを偽らなくていい……というようなことでした。
あ~~~見てられません!(正確には、読んでられません、でしょうか?)
とにかくしんどかったです。
後に2人で言葉を交わして、汐は自分が抱えている感情を少しずつ咲馬に伝えて、咲馬もそれを受け取って、これからは適切な距離感を取れるようになりそうでした。
かまってばかりでもダメで、遠ざけてばかりでもダメ。
自分にとっての普通が相手にとっての普通だとは限らないし、そもそも普通って何なんでしょうね?
難しい関係性だなぁと思いましたよ。
私だったら関係を投げ出してしまいそうです。
でも、咲馬も汐も逃げ出さない選択をしたので偉い!
これが幸せにつながるのか、それとも更なる苦みを味わうことになるのか、それは分かりませんが、応援しています。
1巻の感想でも書きましたが、読む人を選ぶ作品です。
スカッとするような展開はありませんし、エンタメ性も薄いし、読むのには体力と精神力が必要です。
頭を空っぽにして楽しむタイプの作品ではなく、読書を通して考えることも多いです。
でも、面白い。
1巻の感想やレビュー記事を少し調べてみたり、試し読みをしたりして、自分に合うかを確認してから手に取りましょう。
私の大好きなロックバンドUNISON SQUARE GARDENの楽曲で「僕は君になりたい」という曲があります。
公式YouTubeチャンネルunisonsgofficialにライブの動画があるので紹介します。
みんなと違ったら 普通じゃないって思うのかな けれど だけど でもね みんな違うから 普通じゃないは 普通だよ そんな気持ち 聞こえるかな
という歌詞があって(2:57~)、ミモザの告白に合うなぁと読みながら考えていました。
噂ですけど、作詞作曲をしている田淵智也さんが「放浪息子」をテーマにして作った曲らしいです。
放浪息子は「女の子になりたい男の子と、男の子になりたい女の子」を描いた漫画です。
テーマが近いからイメージ合いますね~。
雑記でした。
ミモザの告白シリーズ感想記事リンク
当ブログで書いているミモザの告白シリーズの感想レビュー記事のリンクです。
良かったら一緒に見てください。
ミモザの告白 1 感想 レビュー
まとめ
ガガガ文庫から発売されているライトノベル「ミモザの告白2」を読んだ感想レビュー記事でした。
読み手を選ぶ作品で、読む人によって評価がバラバラになるような気がします。
ここ最近は多様性が認められる時代になりつつあると感じています。
みんなが生きやすい世の中になればいいですね。
私も他の人の価値観や趣味などを否定せずに許容できる人間になりたいと思います。
この記事を読んでいただいてありがとうございました!
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それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!