ようこそ、シュガーです。
早川書房から発売されている小説
著者:逢坂冬馬 さん
同志少女よ、敵を撃て
を読みました。
第11回アガサ・クリスティー賞受賞、2022年本屋大賞受賞、キノベス! 2022 第1位、と多数の評価を得ている本作。
会社の先輩が譲ってくれて読むことが出来ました。
ありがたい限りです。
内容が、今の世の中的にセンシティブというかデリケートというか、そういった作品なので、ある程度ぼかして感想、レビューを書いて行こうと思います。
いつも通り私の独断による評価です。
ネタバレがあるかもしれないのでご注意ください。
では行きましょう。
逢坂冬馬 同志少女よ、敵を撃て
同志少女よ、敵を撃て 内容紹介 ストーリー あらすじ
小さな村で平和に暮らしていた主人公の少女セラフィマ。
ある日、突如村が襲われ家族を銃で撃たれて亡くしたセラフィマは、女性兵士のイリーナに救われる。
セラフィマはイリーナについて行くと、そこにはセラフィマと同じような境遇の少女たちがいた。
彼女らはイリーナの指導により狙撃手になるべく訓練され、戦いに挑んでいく。
戦いの果てに彼女は何を思うのか……?
(※公式HPの内容紹介が、この世情を考えるとそこそこ派手で過激な表現なので、シュガー流にかなりマイルドに紹介しています)
同志少女よ、敵を撃て 感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと80点!
私が読んできた小説の中ではハードで重いタイプに分類されるものでした。
序盤から既にショッキングです。
信じられないようなことが現実になってしまったセラフィマに向かってイリーナがかける言葉は強烈でした。
復讐心で何とか自分を保って進むセラフィマの様子には苦しいものがあって、読者の私が辛い気持ちになりました。
イリーナについて行った先で同じような境遇の少女たちが集まると、不思議な仲間意識というか結束力のようなものが見えました。
普段なら仲間意識や結束力は好ましいと感じますが、この場合は状況が状況だけに無力感や切なさの方が強かったです。
狙撃手としての訓練を終えて、いざ本番という場面では、迫力ある戦いのシーンが展開されていました。
スリリング、という言葉では足りないくらいの緊迫感や絶望感を味わったりもしました。
同じ人間同士でも、対立していて正義という免罪符があると、ここまで非情になってしまうのか……という気持ちになりました。
戦いの中でセラフィマ達の精神面が「戦いの場」にフィットしたものになってく様子は恐ろしさを覚えました。
そうしなければ生き残れない過酷な環境なのは分かっていても、人の変わりように驚くのは避けられません。
終盤のセラフィマの立ち回りにはヒヤヒヤさせられましたが、スピーディな展開にページをめくる手が止まりませんでした。
面白かった、という言葉で表すのは何か違う気がしますが、グングン読ませてくれるだけの力がありました。
色々あった最後の最後には、少しの平和があって救われる思いでした。
長きにわたる戦いの果てがコレというのが、彼女たちにとって良いのか悪いのか?
それは彼女たちにしか分からないと思います。
ただ、読者の私からすると「良かったんじゃないか?」という感じ。
戦いの場で人間があらそったり、仲間の命が失われたり、残酷なシーンが描かれたり、人によってはグロテスクに思うであろう場面もあったりして、読む人を選ぶ作品だと思います。
現在の世界情勢と照らし合わせると、考えさせられることも多かったように思います。
気になっている方は、色々な人のレビューを見てから手に取ってみては?
まとめ
逢坂冬馬さんの「同志少女よ、敵を撃て」を読んだ感想、レビュー記事でした。
戦いのシーンは緊張感がすごくて、読んでいて呼吸を静かにするような時もありました。
自分が戦っているわけでもないのに、です。
ハードな作品を読みたい方におすすめです。
私が生きている世界が平和で良かったと強く思いました。
本を読んだり音楽を聴いたりアニメを見たり映画を見たり、自分の好きなことを好きな時にできるのは幸せです。
何てことない毎日が特別なんだと胸に刻んで生きたいです。
この記事を読んでいただいてありがとうございました!
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それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!