ようこそ、シュガーです。
著者:秀章 さん
イラスト:ky さん
脱兎リベンジ
を読みました。
第5回小学館ライトノベル大賞・ガガガ賞受賞作!
面白かったです!
さっそく感想、レビューに行きましょう!
いつも通り私の個人的な評価です。
ネタバレが多少ありますのでご注意ください!
秀章 ky 脱兎リベンジ
脱兎リベンジ 内容紹介 ストーリー あらすじ
「気が散るから出てってくんない? "歩くギタースタンド"くん」
軽音部のイケメン部長・志鷹に「音出し」を拒否され、物置部屋をギターの練習場所に選んだ兎田晃吉(うさぎだ・こうきち)。電源がないので適当な歌詞を生音にのせ、ひとりテンションMAX!!
ギターを思いっきりぶん回して、
「ビシィィッ!」
ポーズを取ったァ!
……ところを、漫研の部長・兎毛成結奈(ともなり・ゆうな)に見られて滝汗。原稿の持ち込みが上手くいかず落ち込んでいた兎毛成は、兎田の事情を聞き、漫研の部室を練習場所として使わせることにするが……。
このふたりの出会いが、新しい才能を開花させる!
叫べ!
跳べ!
いざリベンジ!!
内容紹介文は小学館HPより引用
https://www.shogakukan.co.jp/books/09451283
脱兎リベンジ 感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと90点!!
熱い!!
友達のいない内気な主人公のウサ吉こと兎田晃吉(うさぎだこうきち)が、漫研の部長である兎毛成結奈(ともなりゆうな)と偶然出会ったことで、学校という世界をあっと言わせてやろうと動き出すお話でした。
すごく私好みのお話でした。
自分の持っている才能とは裏腹に、見た目だとか、年齢だとか、立場だとか、育ってきた環境だとか、趣味趣向だとか、そういうもので人間性を判断してくる社会ってありますよね?
この作品では、そういう社会とか人間に抗って生きる登場人物がたくさん登場します。
マンガの才能があるのに世間に認められない結奈。
可愛いものが好きで心が女性のムキムキ男子高校生のお菊。
痴漢冤罪で学校の生徒から距離を置かれている映画監督志望の金シュロ。
どこか生きづらさを感じつつも、自分は間違ってない、自分の生きたいように生きる。
認められないのは自分が間違っているからじゃない、世界が間違っている。
そんな強い意志を持って生きている彼ら彼女らの姿を見て、自分に自信を持てなかったウサ吉が少しずつ前を向いていく流れがとても胸に刺さりました。
ウサ吉のギターの腕を知った結奈が、友人たちを集めて作戦を考えて、文化祭のバンドステージにウサ吉を立たせて、生徒を見返してやろうと決まってからはドキドキしながら読み進めました。
軽音楽部の先輩が嫌がらせをして来たり、結奈の友人で放送部の乃ノ香が家の事情でトラブったりもしてヒヤヒヤさせられましたが、それらに打ちのめされながらも何とか戦おうとするウサ吉の様子に胸を打たれました。
人間の成長って本当にすごいと思います。
もちろん結奈やその友人たちの助けがあってのことですから、友人たちのことも大好きです。
終盤、軽音部の先輩の嫌がらせでふさぎ込んでしまったウサ吉を奮い立たせた結奈の言葉が強烈に格好良かったのが印象に残っています。
ネタバレしすぎてもよくないのでここでは書きません。
ただそれは、結奈がこれまで色々と傷つく場面を受け止めていて、それでも自分を信じて自分の好きなように生きているんだなぁと伝わって来てたまらない気持ちにさせられるものでした。
そりゃそうですよね。
いくら自分を信じている人間でも、他人から批判されたり避けられたり疎まれたりするのが完全に平気になるわけじゃないですもんね。
みんなボロボロになりながらも必死に戦って生きているんです。
結奈が強い人間だから戦えると思い込んでいたウサ吉が、実はそうじゃないということに気が付いて、それでも自分のことを助けてくれていたと知って、そこから立ち上がってバンドパフォーマンスをする流れは、あまりにも熱くて泣きそうでした。
最後のオチの部分はスカッとする部分もあれば、なんともウサ吉らしい部分もあってニヤリとする感じでした。
ウサ吉がバンドを始めるきっかけになった'とある作品'についてのネタばらしは想像通りのものでしたが、ベタはベタでいいのですb
突っ走るような青春逆転ものでぐんぐん読めて楽しい読書でした。
文章に熱量が込められていて、スピード感もあって、ザザザッと読み進められて好みでした!
とにかく面白かったです。
もう12年前くらいの作品で手に入りにくいかもしれませんが、熱い青春ものを求めていく方は是非ともご一読ください。
まとめ
ガガガ文庫の「脱兎リベンジ」を読んだ感想、レビュー記事でした。
扱っている要素は「青春×音楽」で電撃文庫の楽園ノイズシリーズと近いですが、内容は全然違うから創作物は面白いと感じます。
どちらも超オススメライトノベルなので読んでもらえたら嬉しいです。
自分に正直に、自分の思うままに生きてみたいと思わせてくれる物語で良かったです。
自信を持ちたい人や、他人の目を極端に気にしてしまう方に特に読んでほしいです。
この記事を読んでいただきありがとうございます!
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それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!