ようこそ、シュガーです。
著者:岬鷺宮 さん
イラスト:Hiten さん
三角の距離は限りないゼロ
を読みました。
2重人格のヒロインが登場するラブストーリー!
『このライトノベルがすごい!2019』では新作部門で第3位、文庫部門で8位を獲得した人気作!
面白かったです!
感想、レビューを書いて行きます。
いつも通り個人的な評価です。
多少のネタバレがあるかもしれませんのでご注意ください。
三角の距離は限りないゼロ
内容紹介 ストーリー あらすじ
一人なのに「二人」な君と誰でもない僕の、トライアングルラブストーリー。
『このライトノベルがすごい!2019』(宝島社 刊)文庫部門 新作3位獲得の、いま一番切なく愛しい三角関係恋物語。
僕と「彼女たち」の不思議で歪な三角関係。その距離はどこまでも限りなく、ゼロに近づいていく――。人前で「偽りの自分」を演じてしまう僕。そんな僕が恋したのは、どんなときも自分を貫く物静かな転校生、水瀬秋玻だった。けれど、彼女の中にはもう一人――優しくてどこか抜けた少女、水瀬春珂がいた。
一人の中にいる二人……多重人格の「秋玻」と「春珂」。彼女たちの秘密を知るとき、僕らの関係は不思議にねじれて――これは僕と彼女と彼女が紡ぐ、三角関係恋物語。
内容紹介文は電撃文庫HPより引用
https://dengekibunko.jp/product/zerokyori/321801000620.html
作品紹介TVCM
人気声優の伊藤美来さんがナレーションを務めるテレビCMがあるので紹介します。
感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと90点!!
すごく楽しめました!
主人公は男子高校生の矢野四季(やのしき)。
その場に応じてキャラを演じ分けることで生活を円滑に送っているものの、その行動に違和感を覚えていました。
そんな矢野くんが出会ったのは水瀬秋玻(みなせあきは)。
矢野くんは、秋玻の周りに流されない強い意志を持った部分に惹かれます。
矢野くんが秋玻と話していると、秋玻が急に別人のような言動を見せます。
実は彼女の中にはもう1つの人格である春珂(はるか)がいました。
とある事情で生まれた人格の春珂は、学校のみんなに自分の存在を知られないよう、秋玻のふりをしていると言っていましたが、どうも危なっかしくて見ていられない状況でした。
よって矢野くんは春珂をサポートするようになり、秋玻と春珂と3人で関わるようになっていく……というお話でした。
主人公の矢野くんに凄く共感できました。
誰でも多かれ少なかれ、その場の空気を読んで、どんな発言をすればスムーズに場が回るか、どんな態度をとれば都合よく流れていくかを考えて行動した経験があると思います。
当然私にもあります。
そして同時に、本心では思っていないのに、とか、本当の自分はこんなこと言わないのに、とか、そういうことを考えてしまうんですよね。
矢野くんが自分の行動に対して感じている違和感や悩みが、そのままほぼ完全に理解できたので、本作の世界に綺麗に入り込めて読みやすかったです。
秋玻に恋をした矢野くんが、善意と少しの打算から春珂を助けるようになって、3人は不思議な距離の近づき方をしていました。
詳細を書いてしまうとネタバレが酷いことになるので控えますが、秋玻の人格が表に出ている時と、春珂の人格が表に出ている時で、矢野くんとの距離感とか空気感が違うのも面白い点でした。
中盤から終盤にかけては、春珂と秋玻の今後について胸が痛くなるような事実が語られます。
読んでいる私の心がギュッと締め付けられたので、実際にこの世界で生きている当人たちがくらった衝撃は計り知れないですよ。
矢野くんが動揺したり気分が落ちてしまったり、少しふさぎ込んだような状態になってしまうほどでしたから、彼が受けた衝撃は凄かったと思います。
それでも矢野くんは、自分の気持ちを見つめなおしたうえで、前向きな行動に出ていたので強いなぁと感じました。
春珂と秋玻のために、自ら行動を起こして、2人に自分が変わっていく姿を見せて、前を向かせようとする場面は格好良すぎてふるえました。
このあたり非常に良かったので、ネタバレ全開で全部書いてしまいたい衝動に襲われますが、これから本作を読む人の楽しみを奪ってはいけないので、必死に我慢します笑
人間いつからでも変われると思わせてくれて読後感が凄く良かったです。
何が自分を変えるか分かりませんね。
私にもそんな分岐点が来るんでしょうか?
その時は恐れずに自分の進みたいほうを選びたいです。
とにかく面白かったです!
作品を流れる雰囲気が、どこか少し落ち着いていて、ライトノベルの中では一般小説に近い空気感を覚えました。
私的にはジャンルわけに意味はそんなに無いと思っていますが、伝わりやすいかと思って書いています。
ラノベと一般の間くらいの読み物が好きな方におすすめです。
これは続編を読むことが決定しました。
気になった方はコチラから試し読みをどうぞ。
ブックウォーカーです。
三角の距離は限りないゼロ メディアミックス情報
コミカライズ
「三角の距離は限りないゼロ」は、マンガになっています。
漫画を担当されているのは森野カスミさん。
少し読んでみた感じ、原作に流れる空気感が伝わってきましたし、作画もきれいで素敵なコミカライズだと思います。
試し読みはコチラ。
コミックウォーカーです。
ボイスドラマ
「三角の距離は限りないゼロ」はボイスドラマにもなっています!
この記事を書いている段階で3話までアップロードされています。
矢野四季役は若山晃久さんで、水瀬春珂 / 水瀬秋玻 は市ノ瀬加那さんが演じられています。
原作小説、コミック、ボイスドラマと、様々なメディアが作品の入り口になって良いですよね。
同じレーベルの「豚のレバーは加熱しろ」の記事を書いた時にも思ったことです。
もっといろいろな作品で複数媒体を上手く使ってファンを増やしてほしいですね。
まとめ
電撃文庫の「三角の距離は限りないゼロ」を読んだ感想、レビュー記事でした。
とても私好みの設定、文章、ストーリーになっていて、最初から最後で面白く読むことができました。
このライトノベルがすごい にランクインするのも納得の面白さ。
まだ読んでない方でラブストーリーをお求めの方、是非とも検討して見てください。
この作者さんは「失恋探偵ももせ」シリーズを書かれていた方でした。
この記事を書きながら、かなり昔に読んだのを思い出しました。
三角の距離は限りないゼロと失恋探偵ももせシリーズは関係している部分があるみたいです?
かなり昔のことで忘れてしまいました笑
本が見つかったら読み直してみます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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モチベーションアップになります。
それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!