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ようこそ、シュガーのファンタイムへ。
著者:東崎惟子 さん
イラスト:あおあそ さん
王妹のブリュンヒルド
を読みました。
第28回電撃小説大賞銀賞受賞作「竜殺しのブリュンヒルド」から始まるブリュンヒルドシリーズの第4巻。
面白かったです。
感想、レビューを書いて行きます。
いつも通り私の個人的な評価です。
多少のネタバレが含まれるかもしれませんのでご注意ください。
王妹のブリュンヒルド
内容紹介 ストーリー あらすじ
「神の力」を手に入れ、王の中の王となって――優しい兄様はいなくなった。
これは、もう一つの復讐譚。
暗愚の女王以降、百年間「神の力」の使い手に恵まれないジークフリート家。王家復興は、神の力の研究所――人体実験施設、エーテリアムに託された。
王家の子供は8歳になると研究所へ送られる。シグルズ王子もその運命に殉じ、3つ下の妹、ブリュンヒルドを同じ目に遭わせまいの一心で実験を耐え忍んだ。
シグルズ王に神の力が発現した、との吉報を受け、兄の帰りを心待ちにしていたブリュンヒルド。しかし王城へ帰還した彼に、かつての優しい面影はなく――。
第28回電撃小説大賞《銀賞》受賞の本格ファンタジー、第四部開幕!
引用元
https://www.kadokawa.co.jp/product/322403000416/
感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと80点!!
家族、復讐、愛憎、許しなどがテーマになったお話だと感じました。
前巻「クリムヒルトとブリュンヒルド」から100年経った時代。
メインキャラクタは4人。
ブリュンヒルド、竜、シグルス、リヒャルト。
シグルスとブリュンヒルドは兄妹。
リヒャルトはシグルスの腹心。
ブリュンヒルドは、とある事情から森の奥で1人孤独に暮らしていました。
ある日、ひどいケガを負った竜を見つけたブリュンヒルドは、竜を助けて一緒に過ごすようになります。
最初は心を許さなかった竜も、時間とともに少しずつ打ち解けてきて、ブリュンヒルドは1人じゃない生活に喜びを覚えるようになっていきます。
ところが、シグルズが竜を討伐に来て、物語は動き出してしまう……という感じ。
今回も本格ファンタジーを読ませてくれて感謝です。
序盤はシグルズ、ブリュンヒルド、リヒャルトの関係が不安定で、そわそわしながら読むことになりました。
激しい感情をブリュンヒルドに向けるシグルズ。
家族だった竜をシグルズに殺された恨みを持つブリュンヒルド。
ブリュンヒルドとシグルズの関係性をなんとかしようと行動するリヒャルト。
リヒャルトの板挟み状態にしんどさを感じつつも「どうにかしてくれ」と頼るような気持ちで読み進めました。
最初の方は物語の中で「恨み」の感情が強かった印象。
中盤からは、リヒャルトとシグルズの秘密が明かされて「なるほど、そういうことね」という感覚になりました。
ミステリーで謎が解き明かされた時の感覚に似たものを味わいました。
このあたりからは「愛憎入り交じる」と言った感じで、これぞブリュンヒルドシリーズだと感じました。
最後の方では、恨みや愛憎の上に「赦し」がのってくるような流れになっていましたね。
ネタバレになってしまうので、誰が誰に向けての「赦し」なのかは書きません。
色々な感情が混ざり合ったうえで「赦し」に至る展開は、苦しさを持ち続けながら生きていくようなもので、辛い部分もあるなぁと感じました。
私だったら、そんな気持ちを持つのは難しいと思います。
物語の結末は心に刺さるものがありました。
メンタルが元気な時に読むのがいいと思います。
読む順番と実際の時系列が入れ替わったりしていますが、問題なく読み進められるのは作者の腕でしょうね。
文章もこれまでと同じく修飾語が少なくてサッパリしたもので非常に読みやすいです。
シンプルな表現なのに、しっかりと状況や感情が伝わってくるのが素晴らしい。
最近読んだ小説の中で、圧倒的なファンタジー世界を堪能させてくれた作品なのに間違いありません。
面白かったです。
試し読みはコチラ。
ブックウォーカーです。
ブリュンヒルドシリーズ感想記事リンク
当ブログで書いているブリュンヒルドシリーズの感想記事まとめです。
一緒に読んでみてください。
竜殺しのブリュンヒルド 感想 レビュー
竜の姫ブリュンヒルド 感想 レビュー
クリムヒルトとブリュンヒルド 感想 レビュー
王妹のブリュンヒルド 感想 レビュー
まとめ
電撃文庫から発売されている「王妹のブリュンヒルド」を読んだ感想、レビュー記事でした。
これまでのシリーズを楽しめた方は、本作も楽しめるはずです。
本作は若干ファンタジー要素薄めで、人間ドラマ強めな気がしました。
続編が出るなら、ファンタジー要素強めのものでも面白いのかも? と思います。
とにかくオススメです。
東崎さんが手がける新シリーズ「少女星間漂流記」も気になっています。
積み本が減ってきたら読もうと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!