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ようこそ、シュガーのファンタイムへ!
著者:八目迷 さん
イラスト:くっか さん
琥珀の秋、0秒の旅
を読みました。
「夏へのトンネル、さよならの出口」で気になった八目さんの作品ということで手に取りました。
面白かったです。
感想、レビューを書いていきます。
いつも通り個人的な評価です。
ではいきましょう!
琥珀の秋、0秒の旅
内容紹介 ストーリー あらすじ
世界の時間が止まるとき、二人の旅が始まる
麦野カヤトは、高校の修学旅行で北海道の函館を訪れていた。
内気で友達のいない彼にとって、クラスメイトたちとの旅行は苦痛でしかない。
それでも周りに合わせてグループ行動を続けていた、そのとき。世界の時が止まった。
まるで神様が停止ボタンを押したみたいに、通行人も、車も、鳥も、自分以外のあらゆるものが静止した。
喧騒が消え、静寂だけが支配する街のなか、
動ける人間は麦野カヤトただ一人……かと思いきや、もう一人いた。
地元の不良少女・井熊あきら。「あんま舐めたこと言ってたらぶっ殺すかんな」
口調も性格もキツい彼女は、麦野とは正反対のタイプ。
とはいえ、この状況では自分たち以外に動ける者がいない。やがて二人は行動を共にする。「琥珀の世界」ーー数日前に死んだ麦野の叔父が、そう呟いていたことを麦野は思い出す。
叔父の言葉は、世界の時が止まったことに関係しているかもしれない。
そう思い立った二人は、時を動かす手がかりを求めて、叔父の家がある東京を目指す。時が止まった世界のなか、二人きりの旅が始まった。
引用元:https://www.shogakukan.co.jp/books/09453086
感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと80点。
主人公は、人と話すのが苦手で、人に触れられるのも苦手な男子高校生の麦野カヤト。
修学旅行で北海道にきていたら、突如として世界が止まってしまいます。
この異常現象を目の当たりにしたカヤトは、止まった世界で自分以外に動いている人間がいないか探します。
そこで出会ったのが井熊あきら。
北海道が地元で多少言動が荒めな女子高校生。
全くタイプの違う2人は、世界停止の原因や解決策を探しに旅に出る……というお流れ。
序盤はカヤトとあきらの会話がギスギスしていて、読むのがちょっぴり大変でした。
コミュニケーションが苦手なカヤトと、ぶっきらぼうで自分本位な物言いをするあきら。
当然、すぐに打ち解けられるはずもなく、気まずい空気感が流れていました。
ただ、時間が停止した世界では協力しなければ事態を前進させられないため、2人は少しずつ力を合わせるようになります。
時間をかけて少しずつ距離を近づけていく流れは好みでした。
カヤトの過去の記憶から、東京に行けば時間停止の謎を解くカギがあるかもしれないということになり、2人は東京を目的地にして進み始めます。
このあたりからは、ロードムービー的な要素を感じました。
その場その場にあるものを利用しつつ前に進んでいく感じです。
時間が止まっていることによる不便があったり、徒歩移動で疲労困憊になったり、体調を崩してしまったりと、様々な困難が登場しますが、それらを乗り越えるたびに少しずつ2人はお互いに心を許していきます。
ラブコメ風な心の通わせ方ではなく、相棒とか戦友のような感じです。
作品の空気感にあっていて良かったです。
東京を目指していく中で、お互いの弱い部分だったり、過去にあった出来事だったりを共有していったりもします。
終盤、時間停止の発生理由や解決方法の予測がついてきてからは、2人が「時間を止めたままにする」のか「時間を動かし始める」のか選択する時が来ます。
いろいろな事情で選択を考える2人でしたが、とある小さな出来事で物語は動いていきました。
読んでいる私からしたら「そんなことで?」と思えるようなことでした。
ただ、当事者からすると大きなことだったんだろうというのも読み取れました。
最後は寂しい空気感はありつつも、少し前向きになれた2人の様子が見られる爽やかなエンディングになっていました。
読後感良くて好きです。
高校生の男女がSFっぽい事象に遭遇して、原因と解決策を見つけるために旅をしていくお話。
これにピンときたら手に取っていいと思います!
試し読みはこちら。
八目迷さん作品 感想 レビュー記事リンク
当ブログで書いてきた八目迷さん作品の感想、レビュー記事まとめです。
一緒に読んでいってください!
夏へのトンネル、さよならの出口 感想 レビュー
ミモザの告白 感想 レビュー
ミモザの告白 感想 レビュー
琥珀の秋、0秒の旅 感想 レビュー
まとめ
ガガガ文庫から発売されているライトノベル 「琥珀の秋、0秒の旅」を読んだ感想、レビュー記事でした。
正直、序盤中盤は普通くらいの満足度かなぁ~と思っていました。
でも、終盤の展開で一気に好きになれました。
ネタバレ防止のために詳しく書けないのが歯がゆいのです!
ちょっとした気の持ちようとか、考え方を少し変えてみるとか、そういうトライをすることで、見えている自分の世界が変わるんだと思わせてくれる展開で良かったです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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モチベーションアップになります。
それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!