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ようこそ、シュガーです。
著者:九曜 さん
イラスト:椎名くろ さん
孤独な深窓の令嬢はギャルの夢を見るか
を読みました。
九曜さんのファンなので手に取りました。
穏やかなラブコメで面白かったです。
感想、レビューを書いて行きます。
いつも通り個人的な評価です。
多少のネタバレが含まれていると思います。
ではいきましょう。
孤独な深窓の令嬢はギャルの夢を見るか
内容紹介 ストーリー あらすじ
「ここでなら、なりたい自分でいられる気がするから――」
とある「事件」からクラスで浮いていた赤沢公親は、ある夜、深窓の令嬢然としたクラスメイト、野添瑞希とコンビニで遭遇する。
ばっちりキメたギャル姿の彼女と。
学校でのイメージと大きく異なる瑞希。周りから求められる“清楚な自分”ではないことを気にする瑞希だったが、「好きな服を着ることは正しい」と公親が肯定したことからふたりの奇妙な関係がはじまる。たまにコンビニで瑞希と過ごす穏やかなひと時。そんな誰にも言えないふたりきりの秘密の時間が心地よく――。
普通でありたい公親とギャルになりたい瑞希の、穏やかな恋の物語が幕を開ける。
引用元
孤独な深窓の令嬢はギャルの夢を見るか | 書籍情報 | 電撃文庫・電撃の新文芸公式サイト
感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと85点!
普通になろうとする主人公と、特別な何かになりたいヒロインの穏やかなラブコメでした。
好きな温度感!
主人公は赤沢公親(あかざわきみちか)。
「正しさ」を基準に生きている男子高校生。
ちょっとしたトラブルから学校で孤立気味。
ヒロインは野添瑞樹(のぞえみづき)。
深窓の令嬢と称される美少女で学校の人気者。
実はギャルファッションが好きだが、まわりからの目や期待を気にして打ち明けられずにいます。
公親が夜のコンビニでギャルファッションの瑞樹を偶然見かけたことから2人の関係は始まる……という感じでした。
九曜さんらしいクセのある主人公でニヤリとしながら読みました。
彼にとっては「正しいか間違っているか」が重要で、自分が周りからどう見られるかは二の次なんです。
珍しいタイプのキャラクタだと思います。
多少ロジカルすぎるというか、人間的な温度感が低めな感じというか。
そういう印象。
私は結構好きでした。
ヒロインはギャルファッションが好きで、言動は優等生というあまり見ないタイプで面白かったです。
内面はギャルでは無いという笑
公親に言わせると、瑞樹が好きな服を着るのは正しくて、まわりに振り回されて好きなファッションをしないのは正しくないのだとか。
それを聞いた瑞樹は、公親が自分に理想を押し付けたりしないと認識して興味を持って行きます。
公親は学校で孤立しているので、瑞樹は学校で彼に話しかけたりは出来ません。
よって、関わるきっかけになった夜のコンビニで密かに会うようになります。
このあたりを読むと、なんだか2人の秘密をのぞき見しているような感覚になってドギマギしました。
自分の中にしっかりとしか価値基準を持っていて、他人を型にはめてみることをしない公親。
そんな彼を好ましく思うようになる瑞樹。
結構グイグイ距離を詰めようとする瑞樹と、あまり意図に気が付いていない公親のズレている感じが面白いです。
鈍感と言えばそれまでですが、どっちかというと公親は「瑞樹にとって自分がそういった恋愛の対象に入るとは認識していない」みたいな感じを受けました。
公親の数少ない友達である榛原セレナ(はいばらせれな)や神谷竜之介(かみやりゅうのすけ)から見れば、瑞樹が公親を好ましく思っているのは明白なのに笑
この辺りは「お隣の天使様」で周と真昼を見守る樹と千歳みたいな感じです。
2人が関わるようになってからは、瑞樹の頑張りによって図書館やウィンドウショッピングなどを繰り返していました。
はたから見たら「早く付き合っちゃえよ!」と言いたくなるようなラブコメ具合にニヤニヤできて良かったです。
ラブコメ小説好きにはおすすめ!
また、2人が関わるようになってからは、2人とも内面の変化が起きていて良かったです。
少しずつ自分の好きなものに正直になっていく瑞樹。
孤立している自分の置かれた状況を変えていこうと行動を起こす公親。
その過程で少しトラブルがあったりもしますが……。
それは変わっていく中で向き合わなきゃいけないものですからね。
変化に柔軟に対応できない人間って一定数いますよね?
自分の価値観が絶対だと思っている人とか、新しいものを受け入れられない人とか。
理解はできますが、私自身そうはなりたくないものです。
あと、瑞樹の悩みを聞いていると、自分らしく生きるのは結構大変なんだなぁと改めて思いました。
周りからの期待と本当の自分の狭間で雁字搦めになってしまう状況って誰でも多かれ少なかれあると思うんです。
周りからの期待に応えすぎると自分の内側が苦しくなってしまうし、本当の自分を出し過ぎると周囲から失望されたり敬遠されたりしてしまう。
バランスが難しいです。
少数で良いので、本当の自分の姿を理解して受け入れてくれる人が周りにいてくれれば、人生はずいぶん楽で幸せになれると思います。
瑞樹にとっては公親がそうだったし、公親にとっての瑞樹やセレナ、竜之介がそうでした。
お互いを尊重しつつ、大事なところでは支え合える関係をずっと続けて欲しいです。
まぁ、私は他人からの見られ方をほとんど気にしないタイプの人間なのですけどね笑
評価軸を他人に委ねても良いことはあまりないと経験してきたからです。
自分の機嫌は自分で取らないと笑
あとがきに続刊が出る予定等が書かれていませんでした。
個人的にすごく好きなお話で続きを読みたいので、気になった方は手に取ってみてください!
人気出ろー!
まずは試し読みからお願いします。
ブックウォーカーです。
九曜さん作品感想 レビュー記事リンク
当ブログで書いてきた九曜さん作品の感想、レビュー記事です。
一緒に読んでもらえたら嬉しいです。
放課後の図書室でお淑やかな彼女の譲れないラブコメ 感想 レビュー
孤独な深窓の令嬢はギャルの夢を見るか 感想 レビュー
まとめ
電撃文庫の「孤独な深窓の令嬢はギャルの夢を見るか」を読んだ感想、レビューでした。
九曜さんと言えば包容力のあるヒロインや、どこか底が見えないヒロインが思い出されますが、今回は結構等身大な感じで新鮮でした。
「お隣の天使様にいつの間にかダメ人間にされていた件」が好きな方は、試し読みして見てください!
当ブログ「シュガーのファンタイム」は本作を勝手に応援しています!!
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!