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ようこそ、シュガーのファンタイムへ!
PHP文芸文庫から発売されている小説
著者:青山美智子 さん
赤と青とエスキース
を読みました。
2022年本屋大賞2位作品の文庫化!
待っていました!
感想、レビューを書いていきます。
いつも通り個人的な評価です。
多少のネタバレが含まれる可能性がありますので、ご注意ください。
ではいきましょう。
赤と青とエスキース
内容紹介 ストーリー あらすじ
メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。彼らは「期間限定の恋人」として付き合い始めるが……(「金魚とカワセミ」)。額縁工房に勤める空知は、仕事を淡々とこなす毎日に迷いを感じていた。そんな時、「エスキース」というタイトルの絵に出会い……(「東京タワーとアーツセンター」)。
一枚の絵画をめぐる、五つの愛の物語。彼らの想いが繋がる時、奇跡のような真実が現れる――。
著者新境地の傑作連作短編。
引用元 https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-90423-8
感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと90点!!
青山さんらしい暖かい気持ちになれる短編連作でした。
「赤と青のエスキース」という1枚の絵画にかかわる様々な登場人物が、直接的だったりに関係していたり、間接的につながっていたりするというお話。
青山さんの短編あるあるで、読み進めると「あのお話の登場人物、この人だったのか?!」みたいにつながってくるタイプの構成です。
人間ドラマでもあり、恋愛小説っぽさもあり、お仕事小説のグッとくる感じもありで、いろいろな感情を味わわせてくれました。
交換留学生の女性が絵画のモデルを頼まれるところからスタートして、画家の卵、額縁製作者、漫画家、老夫婦など、いろいろな場所や環境で生きる人たちにつながっていきます。
そして最後は一気に登場人物やお話がパズルのピースのようにはまってきて、すごい気持ちよさを感じました。
なんだか、ミステリーの解決編で伏線が見事にキレイに回収されていくシーンを読んでいる感覚に似ていました。
読んできた短編という点が、徐々に線になって、最後はビシッとつながる感じ、会館ともいえるものでした。
特に好きだったのは額縁製作者のお話でした。
絵画と額縁の調和が完璧にとれていることを「完璧な結婚」と言うそうで、その素敵な表現に胸をつかまれました。
絵を引き立ててさらに良いものに見せる額縁の役割。
これは漫画「ボールルームへようこそ」で読んだことがありました。
競技社交ダンスの中で、多々良くんと真子のペアが踊るときに、真子を最高に目立たせるために自分が額縁になるという選択をした回を思い出しました。
思いもよらないところで過去の読書経験がつながってくるの、結構楽しいと感じるのは私だけじゃないはず。
話がそれたので戻します。
この額縁製作者のお話は、会社の社長で額縁職人としても格上の人に、従業員が期待されたり認められていったりする感動的な展開があって心にジーンときました。
自分の頑張りを見ていてくれて、しっかりと認めてくれる相手がいるなんてすばらしいことですよね。
そんな人がいるから頑張ろうって思えたりするんだと思います。
私もそういう人になりたいです。
他にも漫画家で師弟関係にあった2人のお話も、リスペクトがすごく込められてたり、好きなものにまっすぐな感情が描かれていたりして好きでした。
熱量が作品をすばらしいものにするんだとうならされます。
総じてとてもおすすめな短編連作です。
青山さんの作品を読みたい方は、これから手に取ってもいいと思います。
青山美智子さん作品 感想 レビュー記事リンク
これまでシュガーが当ブログで書いてきた青山さん作品の感想記事まとめです。
一緒に読んでいってください!
鎌倉うずまき案内所 感想 レビュー
月曜日の抹茶カフェ 感想 レビュー
ただいま神様当番 感想 レビュー
お探し物は図書館まで 感想 レビュー
木曜日にはココアを 感想 レビュー
赤と青とエスキース 感想 レビュー
まとめ
青山美智子さんの「赤と青のエスキース」を読んだ感想、レビュー記事でした。
かなり好きな作品でした。
ハートウォーミングで、リスペクトがあって、人間ドラマで、伏線回収の気持ちよさもあって、とってもおすすめです。
短編連作なので読みやすいのもいい点だと思います。
「木曜日にはココアを」や「お探し物は図書館まで」などが楽しめた方は、ほぼ間違いなく楽しめると思います!
ぜひ読んでください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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モチベーションアップになります。
それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!