ようこそ、シュガーです。
著者:宇野朴人さん
イラスト:ミユキルリアさん
七つの魔剣が支配するX (10)
を読み終わりました。
アニメ化も決定した七つの魔剣が支配する、略称ななつまシリーズ第10弾!
言葉を失うほど凄まじい物語でした……。
ただ、私の中に残った感情を残しておきたいので感想、レビューを書いて行きます。
ネタバレがあると思いますのでご注意ください。
宇野朴人 ミユキルリア七つの魔剣が支配する X (10)
七つの魔剣が支配する X (10) 内容紹介 ストーリー あらすじ
激烈な決闘リーグの結果や、いかに? 魔法バトルファンタジー第10弾!!
長きに亘った決闘リーグの終盤戦。ゴッドフレイとレオンシオの因縁が決着し、キンバリーは新たな学生統括を迎える。そうして喧騒が一段落した校舎の中、自分を求めるナナオと向き合い、姿を見せないユーリィの身を案じながら、オリバーはその裏で三人目の仇敵デメトリオの攻略へ向けて同志たちと策を練る。教師側の捜査による事態の切迫も決断を急かし、彼らはついに決戦へと身を投じる。
迷宮四層の原野にてオリバーたちを迎え撃つデメトリオ。白日の下に晒された神代の秘奥を前に、彼らが用意した必勝の策はあっけなく踏み潰されていく。絶望的な戦況はやがて、少年がその胸に秘めた凄惨な過去を暴き始め――。
内容紹介文は電撃文庫HPより引用
URL:https://dengekibunko.jp/product/7-maken/322203002161.html
七つの魔剣が支配する X (10) 感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと90点!!
面白いのは間違いありませんが読後の精神的疲労が凄いので元気な時に読みましょう。
作者曰く「児童文学じゃないハリーポッター」こと「ななつま」のシリーズ第10巻。
想像を絶する苦しい内容になっていて、読み終わってからブログで感想記事を書くまでにクールダウン期間が必要なくらいでした。
大きなお話としては「決闘リーグ」と「復讐劇」の2つになっていました。
ですが、それだけでは語りつくせないことがたくさん起きています。
ナナオとオリバーの関係性が変わったり、シェラやピートが剣花団に向ける思いの強さだったり、カティのぶっ飛んだ部分が見える過去編だったり盛りだくさん過ぎました。
そりゃこんだけの内容なら470ページを超えてくるのも納得です。
全てに触れていたらきりが無いので特に印象的だった部分について書いてみます。
1つ目はカティの過去編です。
前の9巻での異界生物との関わりで、自分から手を伸ばして触れ合う信じられない危険行為をとった彼女。
そんな彼女の人格は幼いころから見えていたようです。
モンスターがお腹を空かせているから自分の腕を食べさせたり、食物連鎖を認識してから成長期にもかかわらず肉を一切食べなくなった時期があったり。
自分自身の命へのこだわりというか優先順位が低くて、好奇心を制御しきれない無茶なところがあったのです。
何の変哲もない一般人の私からしたら、カティの考えていることや行動は共感できないところが多すぎて怖さすら覚えます。
そんな彼女は好奇心旺盛なままで大人になっていて、これからもそのまま進んでいくと「魔にのまれる」ことになるかもしれません。
剣花団のメンバーの見立てでは、その時はそう遠くないようで心配になってしまいます。
理性的なオリバーやガイ、シェラがカティのことを見守って、時には無理やりにでも道を正してあげて欲しいです。
2つ目はオリバーが復讐をすることになるまでのお話しです。
幼少期のオリバーと父親のエドガー、母親のクロエのエピソードが読めると思って最初はワクワクしていましたが、途中雲行きが悪くなってきてからその先は長い苦しみを味わうものになっていました。
クロエが、エスメラルダやデメトリオ達キンバリーの教師たちの手に落ちる場面は無力感や絶望感を覚えずにはいられませんでした。
オリバーはそんな苦しい出来事を幼少期に経験して、その上シャーウッド家の命令で教師たちに復讐するために死ぬような思いで鍛錬を積んだり、常人であれば精神が崩壊するような仕打ちを受けたりしてきたことが描かれていました。
このあたりになってくると、読者の私が持つ感情は辛さや苦しさを越えて怒りや憎しみみたいなものになっていました。
オリバーはこんな過去を背負ってキンバリーでの生活を送っていたのかと思うと何も言えない気持ちになります。
そんな彼だからこそ、ナナオやシェラ、ガイ、ピート、カティ、ユーリィに本心から救われていたんだろうなぁと思うと「キンバリーにきて良かったね」と言葉をかけてあげたくなります。
そして3つ目が復讐劇。
今回もクロエに手を下した教師の1人に復讐をしていきます。
当然ながら超の付く実力者なので苦戦を強いられるオリバー達。
そんなオリバー達を助けてくれたのは、9巻でスパイと思われるような行動をしていた彼でした。
表の顔ではナナオと彼とで3人のチームを組んで戦ったオリバーです。
今回の敵を倒すことが彼とのお別れに繋がるであろうことに、オリバーは薄々気が付いていたとは思うんです。
それでも実際にその時が来たらオリバーは悲しんでしまうし寂しい思いをしてしまうんです。
だってオリバーは根本が優しいから。
優しい世界を作るために生きているから。
読者の私はそれを知っているので、この場面では胸が張り裂けそうな気持ちにさせられてしまうのです。
あぁ……みんなが幸せに暮らせる未来は無いのでしょうか……?
オリバーが壊れてしまう前に誰かオリバーを救ってください!
ほとんど感情に任せて書いてきました。
面白いのは間違いないですが、内容がえげつないので感受性豊かな人は特に苦しくなってしまうお話だったと思います。
これを踏まえた上で、これから先はエスメラルダなどの強敵と戦っていかなければならないなんて……オリバー本当に大丈夫なんでしょうか?
物語の結末をこの目で見届けるまで私は生きます!
七つの魔剣が支配する シリーズ感想記事リンク
当ブログで書いている ななつまシリーズの感想記事まとめです。
ブログを始めた時期の関係で途中からしか感想記事を書いていませんが、一緒に見て行ってください!
七つの魔剣が支配する VII (7) 感想 レビュー
七つの魔剣が支配する VIII (8) 感想 レビュー
七つの魔剣が支配する IX (9) 感想 レビュー
七つの魔剣が支配する X (10) 感想 レビュー
七つの魔剣が支配する XI (11) 感想 レビュー
まとめ
電撃文庫から発売されているライトノベル「七つの魔剣が支配する X (10) 」を読んだ感想レビュー記事でした。
読みごたえがあって重くて黒い部分が多かったように感じます。
読んだ人の感想を聞いてみたいです。
ななつまはアニメ化が決定しているので、続刊と共にそちらの続報も待とうと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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それでは今日はこの辺で。
バイバイ!