ようこそ、シュガーです。
幻冬舎から発売されているミステリー小説
著者:井上真偽 さん
アリアドネの声
を読みました。
好きな作家さんの本ということで、珍しく単行本を手に取りました!
面白かったです。
エンターテイメントとミステリーの両方を楽しめる作品!
さっそく感想、レビューを書いて行きます。
ネタバレには気を付けるつもりですが、多少はあるかもしれませんのでご注意ください。
ではいきましょう!
アリアドネの声
内容紹介 ストーリー あらすじ
巨大地震発生。地下に取り残された女性は、目が見えず、耳も聞こえない。光も音も届かない絶対的迷宮。生還不能まで6時間。想像の限界を超えるどんでん返し。救えるはずの事故で兄を亡くした青年・ハルオは、贖罪の気持ちから救助災害ドローンを製作するベンチャー企業に就職する。業務の一環で訪れた、障がい者支援都市「WANOKUNI」で、巨大地震に遭遇。ほとんどの人間が避難する中、一人の女性が地下の危険地帯に取り残されてしまう。それは「見えない、聞こえない、話せない」という三つの障がいを抱え、街のアイドル(象徴)して活動する中川博美だった――。崩落と浸水で救助隊の侵入は不可能。およそ6時間後には安全地帯への経路も断たれてしまう。ハルオは一台のドローンを使って、目も耳も利かない中川をシェルターへ誘導するという前代未聞のミッションに挑む。
内容紹介文は幻冬舎HPより引用
https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344041271/
感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと90点!!
すごく面白かったです!
地震がスマートシティ「WANOKUNI」で発生してしまって、「目が見えなくて、耳が聞こえなくて、言葉が話せない」女性が地下に取り残されてしまいます。
主人公のハルオは、ドローン「アリアドネ」を使って彼女を誘導し、助け出すという困難なミッションに挑んでいくことになります。
地震による倒壊から、火事が起きていたり、浸水が起きていたりして、助け出すまでのタイムリミットが設けられます。
これが、読んでいる時にハラハラ感や疾走感を味わわせてくれました。
「早く速く」と心の中で何度も思いながら物語を追いかけました。
目が見えず、耳が聞こえず、話すこともできない中川博美さんを助け出すというのは、聞いただけでも難しそうですよね?
その上で……具体的にはネタバレになるので書きませんが、色々なトラブルが発生したて、救出チームはその都度作戦を練り直したり、大変な判断を迫られたりします。
読んでいる私ですら「これ………どうするの?!」と頭を抱えたくなるようなことが起きるので、登場人物たちが感じる八方ふさがり感というか絶望感は計り知れません。
それでも希望を捨てずに様々な案を出しては精査して、実行に移していく姿が見られて勇気づけられました。
中盤から後半にかけての救助途中に「これはどういうことだろう?」というような場面がいくつかあって、疑問に思いながらも読み進めました。
そうしたら終盤に「あーーー!! こういうことだったの!?」というような展開が待っていて、スッキリしましたし、「やられたーーー」という気持ちにもなりました。
井上真偽さんがミステリー作家なのを忘れちゃいけませんね。
見事!!
よくよく考えれば「そりゃそうだよね」となりそうなオチではあるんですが、救助のシーンの差し迫る緊迫感がそれを考えさせないくらいだったんですよね~。
ここまで気持ちよくやられると、もはや嬉しさすら感じますね笑
また、救助活動をしていく中で、主人公のハルオが過去の呪縛から解放されていく様子も良かったです。
事故で兄を無くしたハルオは、兄の口グセだった「無理だと思ったら、そこが限界」という言葉に縛られて生きていました。
それが、この活動の中で色々な人と関わって、多種多様な考え方を知って「無理だと思ったら、できることを考える」という思考に変わっていきます。
救助者を助ける任務を進めると同時に、彼自身も自分の過去から救われたんだなぁと思うと、胸が熱くなりましたし、明るく前向きな気持ちにもなれました。
考え方1つで、未来は明るくなったり楽しくなったりするんですよ!
柔軟な頭を持ちたいと思います。
本作を読んだ人の中には「ご都合主義が過ぎる」と感じる方もいるかもしれません。
そういう主張も理解できます。
でも私は「ご都合主義だろうが何だろうが、自分が好きだったらそれでいい」という考えで生きているので、何の問題もありません!
私は「アリアドネの声」めちゃめちゃ好きでしたし、面白かったと胸を張って言えます!
みんな、読もう!
試し読みはコチラ。
https://www.gentosha.jp/viewer/viewer.html?cid=11641&lin=1
井上真偽さんのおすすめ作品紹介
私が今まで読んできた井上真偽さんの作品からオススメを紹介します。
探偵が早すぎる
犯行計画を立てた段階で探偵が現れて、事件が起こる前にトリックを看破してしまうという正に「探偵が早すぎる」お話です。
めちゃめちゃおすすめです!!
滝藤賢一さん、広瀬アリスさん、水野美紀さんら出演でドラマ化もされました。
ドラマは結構コミカルな作風でしたが、小説の方はエンタメっぽい作風に感じました。
私は小説の方が好みでした。
その可能性はすでに考えた
優秀な探偵が様々な可能性を検討した上で「実現不可能」と判断した謎について、色々な人たちが「こういう案は?」「この手法は?」と自分たちの推理を披露するも「その可能性はすでに考えた」と返していくような流れのお話です。
こちらもエンタメ性が高くて好きでした。
ちょっと読むのが疲れたりもしますけどオススメです。
恋と禁忌の術語論理
探偵役のキュートなお姉さんが数理論理学を使って謎解きをしていくというお話です。
推理のために要素を数学的に定義して、それらを論理で証明する流れが特徴。
正直数学の論理を使った証明の流れは半分くらいしか理解できませんでした笑
でも登場人物が個性豊かで存在感抜群なので、そちらの魅力で楽しく読めました!
面白かったのでノープロブレム!
まとめ
幻冬舎の「アリアドネの声」を読んだ感想、レビュー記事でした。
ドローンやスマートシティといった新しい技術を取り扱ったエンタメノベル!
読後感がすごく良くて、最後ピシャ!!っと終わっているところも好きでした。
おすすめ!!
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!