ようこそ、シュガーです。
講談社から発売されている小説
著者:凪良ゆう さん
汝、星のごとく
を読みました。
2023年本屋大賞受賞、2022王様のブランチBOOK大賞、キノベス!2023第1位、Apple Books 2022年 今年のベストブック(フィクション部門)などなど、多くの賞やノミネート、ランクインを果たしている大人気作。
会社の人が貸してくれたので読むことができました!
ありがとうございます。
さっそく感想、レビューを書いて行きます。
いつも通り個人的な評価です。
多少のネタバレが含まれると思いますのでご注意ください。
ではいきましょう!
汝、星のごとく
内容紹介 ストーリー あらすじ
その愛は、あまりにも切ない。
正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。
ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。
内容紹介文は講談社BOOKのHPより引用
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000366625
感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと80点。
グイグイ読めましたが、精神的な疲労がありました。
メインキャラクタは、うわさがすぐに広まる狭い島に住んでいる2人。
1人目は井上暁海(いのうえあきみ)。
2人目は靑埜櫂(あおのかい)。
彼ら彼女らはヤングケアラーです。
ヤングケアラーは「本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っているこども」をあらわす言葉です。
暁海も櫂も、諸事情で母親を支えなければいけない立場にあります。
似た境遇にある2人は惹かれあって恋愛が始まります。
しかし2人には……それぞれ、夢や仕事、やりたいこと、人間関係、やらなければならないこと、無力感、上手くいかないこと、苦しさなどが降りかかります。
言葉が強くなって喧嘩したり、間違った対応をしてしまったり、険悪になったり、距離を置いたり、でも寂しくなったりもする人間の不自由さというか未完成さ? みたいなものが存分に描かれていたように感じました。
正直、序盤中盤は狭い島での閉鎖感だったり、親の問題を抱える子供たちの大変さだったりが強く伝わって来て読むのが大変でした。
辛かったですし苦しかったです。
光が見えたかと思えば問題が起こり、無理して乗り越えようとしたり逃げようとしたりしても上手くいかなかったりと、シンドイ展開続きでした。
そんな中で、暁海が少しずつ「自分はどう生きて行きたいのか」を考えて動き出す場面が来ます。
このあたりは、色々な意味で救いでした。
物語から伝わってくる辛さが少しだけ緩和されたように思えました。
また、今の私が現実世界を生きるにあたって考えている「人生1度きりなんだから他人になんて思われるかよりも自分の好きなように生きる」というものが肯定された気になれました。
自分が大切にしたいものだったり、価値を置くものだったり、譲りたくないものだったりというのは、自分の好きに選んでいいんだと思わせてくれます。
他人の目を気にして自分が本当にやりたいことを我慢するのは良くないですからね!
明るい部分が見えたかと思うと、また大変なことが訪れます。
暁海の方が上向きになったかと思えば、櫂の方が下向きになって来て、その反対もあったりして……なんとも難しくて苦しい感じ。
後半から終盤にかけては、悲しいのに穏やかで優しさも感じるような流れになっていて不思議な気持ちになりました。
悲しさと穏やかさが自分の中で共存すると思っていなかったので、新しい発見というか体験?でした。
終わり方は、読者の受け取り方次第で結構印象が変わってきそうだなぁと思いました。
救いがあったと感じる人もいれば、モヤモヤする人もいると思います。
この読後感は同作者さんの「流浪の月」に似たものを感じます。
私は多少の救いがあった派でした。
本作を読んだ方、どう感じましたか?
良かったら教えてください。
人と人との関係には、それぞれ色々な形や目的、理由があるんだなぁと考えさせられるお話でした。
誰かから見て正常な関係が、他の誰かから見たら歪……とでもいいましょうか。
語彙力が足りなくて伝えたいことが上手く言語化できていない気がします。
もどかしいです。
流浪の月が刺さった方にはオススメできます。
エンターテイメント性とか、爽快感、疾走感みたいなものを求める方は手に取らない方がいいでしょう。
試し読みはコチラ。
凪良ゆう さん作品 感想、レビュー記事リンク
当ブログで書いている凪良ゆうさん作品の感想記事まとめです。
一緒に見てもらったら、素敵な作品に出会えるかもしれません。
流浪の月 感想 レビュー
汝、星のごとく 感想 レビュー
まとめ
凪良ゆうさんの「汝、星のごとく」を読んだ感想、レビュー記事でした。
苦しさや大変さ、辛さを感じながらも自分の人生を生きる暁海の姿が印象的でした。
万人受けはしない内容だと個人的に思いますが、グイグイ読ませる力があったようにも感じます。
興味のある方は、ネタバレをくらわない範囲で評判を調べてみたり、試し読みをしたりして見てください。
読み終わると、最初のよく分からない始まり方が理解できる作りはお見事!
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!