ようこそ、シュガーです。
著者:滝浪酒利 さん
イラスト:Roitz さん
マスカレード・コンフィデンス
詐欺師は少女と仮面仕掛けの旅をする
を読みました。
第19回MF文庫Jライトノベル新人賞《最優秀賞》受賞作!
さっそく感想、レビューを書いて行きます。
いつも通り個人的な評価です。
多少のネタバレがあると思いますのでご注意ください。
ではいきましょう。
マスカレード・コンフィデンス
内容紹介 ストーリー あらすじ
十二年前の革命によって、千年に渡る王と貴族たちの支配は打ち破られた。
舞台はとある大陸の国家、共和国。新時代の風潮と自由の蔓延するこの国に、一人の男がいた。
ライナス=クルーガー。架空の他人を演じる、仮面の詐欺師。
目的はただ一つ。金のため。彼は技術を高め、手口を磨き、実践して反省して改良する。ずっとそうして生きてきた小悪党はある日、一人の少女と出会う。「あなた、嘘をついているでしょう」
彼女の名はクロニカ。
一人、旅をしているという謎の少女。貴族の血脈がもたらす超常の異能力<貴血因子(レガリア)>。
少女の左眼に宿った能力は、他者の魂(こころ)を見通し、操る魔眼。
クロニカは詐欺師に言った。今まで彼が奪った金、積み上げてきた財産を返してほしければ――自分と一緒に旅をしろと。
そして始まる二人の旅は、平穏無事とは程遠く――「騎士団」と名乗る謎の組織が、クロニカを狙って襲撃を仕掛けてくる。
二人の前に次々と立ちはだかる、異能を宿した人外の貴族たちの刺客、連続する絶体絶命の中で、クロニカは言った。
――海に行きたい。
なぜ、どうして、少女は狙われ、旅をし、海を目指すのか。
何一つ分からないまま、詐欺師は奪われた金を取り戻すため、クロニカとともに海を目指して旅をする。
そうして、とある列車での出会いから始まった二人の旅は、山を越え、街を抜け、運河を渡って海を目指す。「はじめまして、バカな人」
様々な敵、あるいは味方との出会い。
「私、嬉しくて……これでようやく、あなたと結婚できるんだと思うと……!」
やがて明らかになるクロニカの謎。
そしてライナス自身の過去もまた、仮面の下から蘇り――。
たどり着いた夕暮れの海岸線に、二人が出会う真実とは。
内容紹介文はMF文庫JのHPより引用
https://mfbunkoj.jp/product/masquerade/322307001202.html
マスカレード・コンフィデンス PV
人気声優の江口拓也さんと加藤英美里さんがナレーションを務める作品紹介PVがYouTubeにあるので紹介します。
感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと70点。
そこそこ。
主人公は詐欺師のライナス。
様々な人物を演じては人をだまして金をまきあげる生活をしていました。
ある時、彼はクロニカという少女に詐欺を見破られた上に、これまで稼いだお金を人質に取られます。
「海が見たい」というクロニカの願いを叶えるまでという約束で、ライナスはクロニカと旅をすることになります。
この旅の道中で様々な厄介ごとに巻き込まれたり、自分の内に秘めた気持ちを知ったりしていくという、異能力ありのバトルファンタジー。
ライナスのキャラクタ性が好みでした。
信じるモノはお金だけで、女ったらしで、愛だの恋だのはまやかしのようなものだと切り捨てている感じです。
そういう態度をとっているのに、クロニカと一緒に旅をする中で少しずつ情が移ったり優しいところが見えたりするのが良かったです。
クロニカは、視線を合わせることで他人の記憶や思考、感情を切ったり繋いだりできたり、それ以上のことができたりする能力を持っています。
この能力でライナスに無理やり言うことを聞かせたりできます笑
とある理由で追われる立場にあります。
序盤は急に異能バトルが始まって面食らいましたし、ライナスの身に謎に変化が起きたりして、物語について行くのが大変でした。
もう少し時間をかけて世界観とか組織対立?みたいなものを分かりやすい表現でしてくれたら読みやすいのになぁ~と思ってしまいました。
物語が進む中で、ライナスの過去が明らかになった時は苦い感じを味わいました。
ライナスの言動や価値観が生まれたわけには理由があったんですよ。
なんともまぁ無力感を味わわせてきます。
クロニカの秘密もお話が進んでいくと分かって来ます。
それが旅の目的にもつながっていて、これが切なくて悲しいものに思えて、更に無力感を覚えてしまいました。
最後はライナスが自分の気持ちに向き合って頑張る姿を見せてくれて良かったです。
超強いメイド服の軍人や、恋愛脳のチョロい騎士のようなキャラクタも登場してきますが、そちらについては、なんかチグハグな印象でした。
シリアスでいきたいのかと思っていたら、急にコメディっぽい感じが強くなったりもして、個人的に違和感。
あと、文章というか表現?が結構気取ったものになっていて、読みやすくはないですね。
これは、私が文章や比喩は極力シンプルが好きというだけかもしれません。
ライナスとクロニカが2人で旅をしていくところは好きでしたが、登場人物が増えたり特殊能力バトルが増えたりしてからは……そこそこという感じでした。
読んでいて感じる雰囲気は、電撃文庫の「賭博師は祈らない」に近い気がしました。
賭博師は祈らないが好きだった方、読んでみてもいいかもしれません。
試し読みはコチラ。
ブックウォーカーです。
まとめ
MF文庫Jの「マスカレード・コンフィデンス 詐欺師は少女と仮面仕掛けの旅をする 」を読んだ感想、レビュー記事でした。
好みなところもあれば、そうではないところもある、という感じでした。
試し読みをしてから購入するかどうか検討して見てはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!