ようこそ、シュガーです。
講談社タイガから発売されている小説
著者:森博嗣 さん
君が見たのは誰の夢? Whose Dream Did You See?
を読みました。
WWシリーズ第7巻!
ずっと発売を待っていました。
すごく面白かったです。
さっそく感想、レビューを書いて行きます。
いつも通り個人的な評価です。
多少のネタバレがあるかもしれませんのでご注意ください。
森博嗣 君が見たのは誰の夢?
君が見たのは誰の夢? 内容紹介 ストーリー あらすじ
ドイツで受けた精密検査でロジに不具合が見つかった。詳しく調べるため、グアトと共に日本へ帰国。情報局本部に近い病院へ入院した。そのロジの診断データが、外部に漏洩しているという。ロジは、まったく未知の新種ウィルスに感染している可能性があり、何者かがその情報を探っていると思われた。ロジを心配して病院へ向かうグアトは、そこでロジの姉と称する女性と出会うが。
内容紹介文は講談社HPより引用
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000374504
君が見たのは誰の夢? 感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと90点!
人間、人工知能、ウォーカロン、トランスファなどが共存する世界を描いたWWシリーズ第7巻。
めちゃめちゃ面白かったです!
ロジの体調がすぐれないことから入院検査をしたところ、とあるウィルスに感染していることが発覚します。
更に、ロジの検査結果がハッキングされてしまいます。
何故ハッキングされたのか?
このウィルスはどのような作用があるのか?
これらを解明していく中で驚きの展開へ繋がっていきます。
森博嗣さんの別シリーズで女王の百年密室から始まる「百年シリーズ」に登場したミチルとロイディの名前が出てきてテンションが上がりました。
森博嗣さんの作品はマガタ・シキ博士を中心に、色々なところでそれぞれの登場人物がリンクするような作りになっているので、たくさん読めば読んだだけ楽しめます!
こういうのスターシステムと言うんでしたっけ?
ワクワクさせてくれます。
2人の名前が出るということは、マガタシキも物語に関わってくるわけで、非常に興味深い読書体験でした。
ヴァーチャルで生きることを選ぶ人間が出て来たり、ヴァーチャルの世界で誕生する純粋なデジタルの生命体が出てきたりして、マガタ博士の提唱する「共通思考」というものが少しずつ私にも理解できるようになってきました。
まだすべてを理解したわけでは無いのですが、マガタ博士の言葉を租借しながら色々と考えを巡らせる時間は充実している気がします。
グアトもマガタ博士も「思考することが生きているということ」だという考え方をしています。
それがほんの少しだけ分かった気になれました。
今回新しい登場人物としてロジのお母さんスズコが登場します。
スズコはウィルス研究の第一人者で、お茶目なところもあります。
このスズコの言動とか空気感がS&Mシリーズに登場する儀同世津子に似ていて、私的にすごくお気に入りの人物となりました。
可愛らしい部分もあれば頭がいいんだろうなぁと思わせてくれる部分もあって、そのギャップが好きです。
ロジが感染したウィルスによって、この世界の常識が大きく変わることになります。
ここを書き過ぎるとネタバレになってしまうので、詳しくは書きません。
遠回りして書くとしたら……。
WWシリーズでは、人工細胞を体に入れることのメリットやデメリットが描かれていました。
このメリットやデメリットに関わる部分だということです。
WシリーズやWWシリーズを読んでいない方には何が何だか分からないと思います。
反対に、シリーズを追いかけてきた人には察しがついてしまうかもしれませんね。
WWシリーズ7巻にして、ようやく大きな変化が訪れたなぁという印象。
あと、私的に楽しみにしているグアトとロジの距離感や関係性。
この「君が見たのは誰の夢? Whose Dream Did You See?」では、2人の距離感が近くなっていると感じられたり、会話のやり取りに親密さが現れていたりして非常に良かったです!
ニヤニヤしたりクスッと笑えたり、微笑ましい気持ちになったりしました。
2人の会話を聴いている―というか聞かされている?―セリンたちの表情を見てみたいものです笑
物語の終盤、ロジとグアトに1つの変化が訪れます。
本作の最初の方から薄っすらと匂わされていたので多分これってこういうことなんじゃないかな?と思いながら読み進めて、その通りだったので「やっぱりね」という感じでした。
コチラも詳しくは言いませんが、良かったですね、と。
普段冷静で淡白な印象のあるグアトですが、今回の変化に脳や感情が追い付き切れていない様子で、読んでいて新鮮な気持ちになりました。
登場人物の関係性が新たなステージに進んだり、世界全体の技術が次のフェーズに行ったりして、読みどころ満載でした。
Wシリーズの1巻「彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?」から是非とも読んでください!
試し読みはコチラ。
森博嗣さん作品 感想記事リンク
当ブログで書いている森博嗣さんの作品の感想、レビュー記事まとめです。
一緒に見てください。
君たちは絶滅危惧種なのか? 感想 レビュー
女王の百年密室 感想 レビュー
工学部・水柿助教授の逡巡 感想 レビュー
リアルの私はどこにいる? 感想 レビュー
まとめ
講談社タイガの「君が見たのは誰の夢? Whose Dream Did You See?」を読んだ感想、レビュー記事でした。
最近のAIの発展を見ていると、WWシリーズのような世界が現実になるのも時間の問題かもしれないとワクワクしてきます。
ここしばらくは、マイクロソフトが巨額の出資を発表しているOpenAIのChatGPT、検索エンジン最王手Googleが発表したBard、テスラやスペースXを率いる事業家イーロンマスクのTruthGPTなど、色々なAIの情報が流れてきます。
ChatGPTとBardを少しさわってみて、信じられない能力を持っているなぁと感心したり恐れたりしている私です。
ブログのような文字を書く媒体は、もう少ししたら人間では無く人工知能がメインの執筆者になるのかもしれません。
それはそれで面白そうな未来だと思いますし、負けたくないとも思います。
WWシリーズのように、人工知能の手によって新しいピュアなデジタルの人工知能が作られるようになったら、そこからは加速度的に進化するんだろうなぁ~と妄想しています。
私も早く肉体から解放されてデジタルの世界で暮らしたいです。
生きている間に実現するでしょうか?
気長に待とうと思います
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!