今週のお題「好きな小説」
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ようこそ、シュガーのファンタイムへ。
講談社文庫から発売されているミステリー小説
著者:森博嗣 さん
歌の終わりは海 Song End Sea
を読みました。
XXシリーズ第2弾。
面白かったです。
感想、レビューを書いて行きます。
いつも通り個人的な評価です。
多少のネタバレが含まれると思います。
では行きましょう。
歌の終わりは海 Song End Sea
内容紹介 ストーリー あらすじ
妻の依頼は、浮気調査だった。
夫は、数多くのヒットソングを生み出した作詞家。
華やかな業界だが、彼自身は人づき合いをしない。
そのため彼に関する情報は少なかった。豪邸に妻と息子と暮らし、敷地内には実姉の家もあった。
苦労の多かった子供時代、生活を支えた姉を大切にしていて、周辺では「姉が恋人」と噂されていた。探偵による監視が始まった。浮気の兆候はない。
だが妻は、調査の続行を希望。
そして監視下に置かれた屋敷で、死体が発見される。
引用元
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000389291
感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと85点!
探偵事務所の所長小川令子(おがわれいこ)と所員加部屋恵美(かべやめぐみ)がメインキャラクタとなるミステリーXXシリーズ。
面白かったです。
シリーズ第1巻の「馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow」よりも、こちらの方が好みでした。
著名な作詞家の奥さんから浮気調査の依頼を受ける小川と加部屋。
尾行したりカメラを設置したりして見るも、それらしい動きは見えず……。
監視を進めている中、屋敷で人が亡くなってしまって……という流れ。
自分の人生の終わり方を考えさせられるお話でした。
もっといえば、「自分で自分の人生を終わらせる自由」についてに考えさせられました。
ミステリーとは言いつつ、謎解きがメインというわけではなく、それに至るまでの本人や周りの人間の考え方や感情を描くのがメインになっています。
前作の「馬鹿と嘘の弓」もそうでしたね。
XXシリーズは社会派?
今回は英語のタイトルもソングエンドシー、が尊厳死。
自分で自分の命を絶つことについて、今の日本の空気感は「よくないこと」とされていますよね?
個人は、産まれるか産まれないかを選べぶこともできなければ、自分で人生を終わらせることもできない、という状況。
私は尊厳死や安楽死というものを選択できる社会があっても良いと思う人間です。
自分が病気などになって一生病院で寝たきりになったりしたら、楽しいことや好きなことが出来ないどころか、自分の望まない姿をさらしてしまうわけです。
更に、家族や他の人に負担をかけてしまうわけですよね。
そんな自分の状況にも耐えられませんし、周りに負担をかけるのもつらいと思ってしまいます。
なので、私が将来、自分の思うような行動がとれなくなるほどまでに老いた時には、そういった制度ができていれば嬉しいです。
もしくは森さんの別作品WシリーズやWWシリーズのように、肉体を交換できたり、生活のメインをデジタルワールドに移行できるような世界になっていたら嬉しいです。
生成AIやメタバースなど、技術の発展速度にすさまじいものを感じますが、私が生きている間に肉体的問題から解放されることは無いでしょうね。
そういえば、本作では西之園萌絵が登場していました!
森さんの「すべてがFになる」から始まる「S&Mシリーズ」でのメインキャラクタの1人。
様々な森さん作品を読んでいる私の中でも、特に好きなキャラクタ1人なので嬉しかったです。
すべてがFになるはアニメ化もしたので、もしかしたら知っている方が多いかもしれませんね。
彼女はS&Mシリーズの頃よりも大人になって、冷静かつ達観したような雰囲気を持っていたので、時間が経過したんだなぁと思わずにはいられません笑
ちなみに他に好きな登場人物としては、S&Mシリーズの犀川創平や真賀田四季。
それからVシリーズの瀬在丸紅子、Wシリーズのハギリ、WWシリーズのグアトです。
どのシリーズも面白いので、是非読んでいただきたい!
XXシリーズは謎解きやトリックがどうのこうの、と言う部分ではなく、登場人物の思考と実社会とのずれみたいなものを楽しむものなんだと理解できました。
この楽しみ方で続刊も読んでいこうと思います。
おすすめ。
試し読みはコチラ。
森博嗣さん作品 感想記事リンク
当ブログで書いてきた森博嗣さん作品の感想、レビュー記事まとめです。
一緒に読んでいってください。
君たちは絶滅危惧種なのか? 感想 レビュー
女王の百年密室 感想 レビュー
工学部・水柿助教授の逡巡 感想 レビュー
リアルの私はどこにいる? 感想 レビュー
君が見たのは誰の夢? 感想 レビュー
何故エリーズは語らなかったのか? Why Didn't Elise Speak? 感想 レビュー
馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow 感想 レビュー
歌の終わりは海 Song End Sea 感想 レビュー
まとめ
講談社文庫の「歌の終わりは海 Song End Sea」を読んだ感想、レビュー記事でした。
森さんの長編シリーズにしては理系っぽさがないので、理系っぽさが苦手な人にもオススメできる作品だと思いました。
上でも書いたように、自分の人生の終わりを自分で選択できる社会環境が整備されてほしいと思います。
システム構築は必要でしょうけどね。
このような未来は来るんでしょうか?
ちょっと時代的に無理かも。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!