ようこそ、シュガーです。
ガガガ文庫から発売されている
著者:八目迷 さん
イラスト:くっか さん
夏へのトンネル、さよならの出口
を読みました。
第13回小学館ライトノベル大賞で「ガガガ賞」と「審査員特別賞」をW受賞したSF青春作品!
略称「夏トン?」
めちゃめちゃ面白かったです。
さっそく感想、レビューを書いて行きます。
いつも通り個人的な評価です。
多少のネタバレがあるかもしれませんので、ご注意ください。
では行きましょう!
夏へのトンネル さよならの出口
内容紹介 ストーリー あらすじ
「ウラシマトンネルって、知ってる? そのトンネルに入ったら、欲しいものがなんでも手に入るの」
「なんでも?」
「なんでも。でもね、ウラシマトンネルはただでは帰してくれなくて――」
海に面する田舎町・香崎。
夏の日のある朝、高二の塔野カオルは、『ウラシマトンネル』という都市伝説を耳にした。
それは、中に入れば年を取る代わりに欲しいものがなんでも手に入るというお伽噺のようなトンネルだった。
その日の夜、カオルは偶然にも『ウラシマトンネル』らしきトンネルを発見する。
最愛の妹・カレンを五年前に事故で亡くした彼は、トンネルを前に、あることを思いつく。
――『ウラシマトンネル』に入れば、カレンを取り戻せるかもしれない。
放課後に一人でトンネルの検証を開始したカオルだったが、そんな彼の後をこっそりとつける人物がいた。
転校生の花城あんず。クラスでは浮いた存在になっている彼女は、カオルに興味を持つ。
二人は互いの欲しいものを手に入れるために協力関係を結ぶのだが……。
優しさと切なさに満ちたひと夏の青春を繊細な筆致で描き、第13回小学館ライトノベル大賞のガガガ賞と審査員特別賞のW受賞を果たした話題作。
内容紹介文は小学館HPより引用
https://www.shogakukan.co.jp/books/09451802
感想 レビュー 評価
お気に入り度を100点満点で表すと95点!!!
めちゃめちゃ好みでした!!
主人公は塔野カオル(とうのかおる)。
田舎に暮らしていて、自分の意思や芯みたいなものが薄いように見える男子高校生。
ヒロインは花城あんず(はなしろあんず)。
東京から転校してきた美形女子高生。
カオルはウラシマトンネルという都市伝説を耳にします。
それは、ウラシマトンネルに入ると欲しいものが何でも手に入るが、対価として歳をとってしまうというものでした。
最愛の妹カレンを事故で無くしたカオルは、ウラシマトンネルに入ってカレンを取り戻そうとします。
カオルは、その姿をあんずに見つかってしまいます。
あんずも手に入れたいものがあって、2人は協力していくが……というような感じ。
学生時代に感じたことのある無気力感や虚勢を張る感じ、何者かになりたい気持ちなどが鮮明に思い出されました。
本を読んで青春時代特有の難しい感覚を思い出すのは久しぶりな気がしました。
家庭が複雑なカオルとあんずが、その共通点から打ち解けて、一緒にウラシマトンネルの調査を始める展開はハラハラワクワクさせてくれて凄く好きでした。
同じ時間を過ごす中でお互いのことを知って、憧れたり、少しずつ惹かれあったりする流れは青春そのものでたまりませんでした!
夏祭りに一緒に行ったり、他人に話していない秘密を打ち明けて見たりと、いい雰囲気が伝わってきました。
私はベタ甘な恋愛要素も大好きですが、本作ではどちらかというと爽やかさを覚えるような感じに思います。
これはこれで良い。
カオルとあんずが仲良くなっていく日常パートをを楽しく読んでいたら、後半から終盤にかけて物語が急にスピードアップして驚かされました。
ウラシマトンネルとカオルとカレンとあんず。
ウラシマトンネルの本当の姿が明らかになる場面。
今の自分にとって何が1番大事なのか?
ネタバレになるので詳しくは語れませんが、そういったものが物凄い疾走感と共にこちらに伝わって来て、先の展開をはやく知りたくなって、読み進める手が止まりませんでした。
終盤の読ませる力が凄まじい。
最後は明るくて爽やかで前向きな終わり方をしていて安心しました。
夏に読むのが非常におすすめ!
記憶を消去して、もう1度最初から読みたいくらいに大好きでした!
みんな、読んでください!
試し読みはコチラ。
「夏へのトンネル、さよならの出口」|ライトノベル|文学・小説|書籍|小学館
メディアミックス情報
コミカライズ
本作はマンガにもなっています。
漫画を担当されるのは小うどんさん。
試し読みをした感じ、キャラクタの表情がすごく豊かだなぁという印象です。
いい表情も、キツイ表情も。
小説が苦手という方はコミックでも楽しめるのでチェックして見てください。
試し読みはコチラ。
アニメ映画化
なんと本作はアニメ映画にもなっています。
予告があったので紹介します。
カオルとあんずを担当する声優がプロじゃなくて芸能人なのは率直に言って残念です。
その他のキャラクタはプロが演じているだけに、落差がすごい。
何故こんなことをするのか……キャスティングが謎過ぎる。
芸能人声優を使うことが、本当に集客的に有利なのでしょうか?
作品のクオリティを1番に考えて欲しいというのは私のワガママかもしれません。
このPVだと私は本編を見る気にならないですが、それが気にならない方は見てみてもいいかもしれませんね。
八目迷 さん 作品 感想記事リンク
当ブログで書いている八目さんの作品の感想記事まとめです。
一緒に見てみてください。
ミモザの告白 感想 レビュー
ミモザの告白 2 感想 レビュー
夏へのトンネル、さよならの出口 感想 レビュー
まとめ
ガガガ文庫の「夏へのトンネル さよならの出口」を読んだ感想、レビュー記事でした。
めちゃくちゃ好みのお話でした。
登場人物の性格や置かれている状況、関係性などが把握できてからは、あっという間に読み進められました。
心をつかむ力がすごかったです。
本当におすすめです!
内容は少し違いますが、読んでいる時の感覚が森見登美彦さんの「ペンギンハイウェイ」を読んでいる時に似ていた気がします。
ペンギンハイウェイが好きな方、おそらく本作も好きだと思いますので、手に取ってみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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いつもスターをくれる方々、ありがとうございます!
モチベーションあがります!
それでは今日はこの辺で。
バイバイッ!